HP dl100 g2 User Manual

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注記:
このタイプの構成は、全てのストレージ サーバに適用できるものではありません。構成の一例です。
ベーシック ディスクを使用すると、プライマリ パーティションまたは拡張パーティションを作成できます。パー
ティションは、ただ1つのLUNのみに広がることができます。ダイナミック ディスクを使用すると、複数のLUN
に広がるボリュームを作成できます。Windowsのディスクの管理ユーティリティを使用すると、ディスクをダイ
ナミックに変換したり、ベーシック ディスクに戻したり、ダイナミック ディスクに存在するボリュームを管理す
ることができます。そのほかに、これらの要素を削除、拡張、ミラー化、および修復する機能があります。
パーティション
パーティションは、プライマリ パーティションまたは拡張パーティションとして存在し、2TB以下の1台のベー
シック ディスクのみから構成することができます。ベーシック ディスクには、プライマリ パーティションを4つ
(またはプライマリ パーティションを3つと拡張パーティションを1つ)まで入れることができます。また、ベー
シック ディスク上のパーティションは、単一LUNの制限を広がることができません。拡張パーティションを使
用すると、ユーザーは複数の論理ドライブを作成できます。これらのパーティションや論理ディスクは、ドラ
イブ文字を割り当てたり、既存のディスク上のマウント ポイントとして使用したりすることができます。マウン
ト ポイントを使用する場合は、現在、SFU(Services for Unix)がマウント ポイントをサポートしていないこと
に注意してください。マウント ポイントとNFS共有の組み合わせは、サポートされていません。
ボリューム
ダイナミック ディスクとボリュームを計画する場合、単一ボリュームが拡張できる量には制限があります。
ボリュームはサイズに制限があり、32のLUNを超えることができません。また、各LUNは2TB以下であり、
ボリューム全体で64TBのディスク容量を超えることができません。
ボリュームに入れるLUNのRAIDレベルを考慮する必要があります。ボリュームを構成するすべてのユ
ニットが同じ高可用性特性を持つ必要があります。つまり、すべてのユニットが同じRAIDレベルにある
必要があります。たとえば、同じボリューム セットにRAID 1+0アレイとRAID 5アレイを入れることは避け
るべきです。すべてのユニットを同じにすることで、ボリューム全体が同じ性能と高可用性特性を維持
するので、ボリュームの管理と保守が大幅に簡素化されます。ダイナミック ディスクがオフラインにな
ると、1つまたは複数のダイナミック ディスクに依存するボリューム全体が使用不能になります。故障
するLUNの特性によっては、データが消失する場合があります。
ボリュームはダイナミック ディスクから作成でき、スパン ボリュームの場合は、複数のダイナミック ディスク
に広がることができます。ただし、ボリューム タイプを選択した後には変更できません。たとえば、スパン
ボリュームは、シンプル ボリュームでない限り、ボリュームを削除して再作成しないとミラー ボリュームに
変更できません。シンプル ボリュームはミラー化したり、スパン ボリュームに変換することができません。
フォールト トレラント ディスクも拡張できません。したがって、ボリューム タイプの選択は重要です。コ
ントローラベースのRAIDと同様、フォールト トレラント構成を使用する場合、読み取りと書き込みの回
数に同じ性能特性が適用されます。これらのボリュームも、ドライブ文字を割り当てたり、既存のドライ
ブ文字のマウント ポイントとしてあるマウントすることができます。
管理者は、どのようにボリュームを作成し、どのグループまたはアプリケーションがボリュームを使用
することになるのかを慎重に検討する必要があります。たとえば、同じダイナミック ディスク集合にスト
レージを多用する複数のアプリケーションやグループを割り当てると、効率が低下します。これらのア
プリケーションやグループは、スペース要件の増加とともに制限以内で成長できる別々のダイナミック
ディスクに分割した方が効率的です。
注記:
Microsoft Clusterはベーシック ディスクしかサポートしていないため、クラスタリング構成にはダイ
ナミック ディスクを使用できません。
HP ProLiant DL100 G2ストレージ サーバ 管理者ガイド
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