M-AUDIO TORQ MIXLAB ユーザーズマニュアル

ページ / 63
         
23
Chapter
1
日本語
         
23
日本語
Chapter
5
SYNCHRONIZATION
(同期)
近のクラブやイベントでは、通常
DJ
はビート・マッチングと呼ばれるテクニックを使用して
ソングをミックスします。この目的は、
2
つのソングのビートを互いに完全にマッチさせソ
ング間でフェードしながら次のソングに移行させることです。適切に実行されると、演奏中のソング
のビートは次のソングのビートに完全に調和して
1
つのソングのように聞こえるため音楽を中断する必
要がありません。
DJ
は一度のセッションで何時間も続けてこの作業を行い、自分のコレクションにある
それぞれのソングから巨大なノンストップ・ミックスを作成することになります。このテクニックを適切
に実行するのに必要なのは、テンポのマッチングとフェーズのマッチングという
2
つの課題をマスターす
ることです。
Automatic Tempo and Phase Detection
(自動テンポと位相の検知)
前述の通り、テンポはソングのスピードの単位で通常一分間のビート数(
BPM
)で表します。ソング
をデッキにロードすると
Torq  LE
は自動的にソングのテンポを検知するため、テンポを一致させるに
BPM
ディスプレイに表示される値が両方のデッキで同じになるまで
Speed
(スピード)スライダ
を動かすだけです。外部のヴァイナルまたは
CD
コントローラを使用する場合、ターンテーブルまたは
CD
プレイヤーのピッチ調整機能を使用してソングのスピードを調整することができます。
2
つのソングのテンポを一致させたら
2
つのソングを正確に適切な瞬間または互いに位相が一致するよ
うに再生を開始する必要があります。位相はサイクル内での開始位置を基準にします。音楽用語を使
用すれば、ソングの中で例えば
1
小節のダウンビートのようなビートの位置がどこにあるかが基準に
なります。適切に同調すると両方のソングのビートは
1
つの大きなビートに調和します。ソングがず
れていたり位相が合っていなければ、
2
つのソングのビートは異なって演奏されるため酷いサウンド
に聞こえます(これは
DJ
用語では「トレイン・レック(列車の衝突事故)」と呼ばれ常に避けるべき
問題です)。
Torq  LE
Scrolling  Waveform
(移動波形)は、
2
つのソングの位相を同調させるのに役立ちます。
波形の中の過渡電流を視覚的に整列させるだけでなく
Phase  Grid
(位相グリッド)を使用して自動シ
ンクさせることもできます
.
Phase Grid Manipulations
(位相グリッドの操作)
Torq  LE
では、
Phase  Grid
(位相グリッド)が移動波形ディスプレイの上に配置してあるため、ソ
ングのブレイクダウンやリズムの無いイントロ部分でもビートの位置を簡単に確認できます。
Torq 
LE
の自動シンクを動作させるためには、
Phase  Grid
(位相グリッド)をソングに合わせて適切に整
列している必要があります。
2
つのソングの
Phase  Grid
(位相グリッド)が適切に整列していれば、
Torq LE
2
つのソングをシンク(同期)させることができ難破したような音には聞こえません。
Torq 
LE
は、ソングの解析中に
Phase  Grid
(位相グリッド)を適切な位置に配置しようとします。
Torq 
LE
Phase  Grid
(位相グリッド)を不適切に配置した場合、適切なビートに合わせて再配置する必要
があります。