Yamaha VL7 Manual Do Utilizador

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特長
世界初のバーチャルアコースティック音源を搭載
バーチャルアコースティック音源(略してVA音源)は、管楽器、弦楽器などのしくみ
そのものをもとにして生み出された全く新しい方式の音源です。
■楽器の中で仮想楽器を作る
今までのシンセサイザーでは、いくつもの発振音を合成したり、メモリーにサンプリ
ングされた波形を加工することで音を作ってきました。しかし、なかなか思った通り
の音が出ない。どうしても存在感のある音が作れない。表現力が乏しい。一見無意味
にも見える多くの数値を変更しないと目的の音にたどりつけない。など、プレーヤー
にとっては、さまざまな苦労の連続でした。
VA音源は、このようなこれまでの常識を完全にくつがえす音源です。
VA音源では、管や弦の長さ、形状、特性、リード(管楽器の振動を生み出す部分)や
弓の特性などを細かく設定することで音を作り出します。それは、あたかも本体の中
に仮想の管楽器あるいは弦楽器を作り出していく工程にほかなりません。また、作り
出された音は、単調な発振音を疑似的に合成した音ではありませんので、存在感のあ
る力強い音色となります。
■表現力を無限に拡げるコントローラー群
さらに本機を特長づけるのが、その表現力です。
サックスプレーヤーを例にして考えてみましょう。彼らは決して指だけで演奏してい
るわけではありません。息を吹き込む強さ、唇によるリードの締め付け、ハーフタン
ギングなどの各種奏法をコントロールしながら演奏を行います。
これらのさまざまな表現を、キーボーディストが鍵盤だけで実現しようとしても無理
があります。本機では、鍵盤以外に、ピッチベンドホイール、2つのモジュレーション
ホイール、ブレスコントローラーと2本のフットコントローラーや2本のフットス
イッチを使用できます。これらのコントローラーを駆使して、より表現力のある演奏
が可能です。
もちろん、これらのコントローラーを動かしたとき、今までのシンセサイザーのよう
に特定の1パラメーターだけが上下するような単調な変化では、
「表現力」とは呼べま
せん。VA音源では、息を吹き込む強さ、息のもれ具合などいくつものパラメーターを
効果的にアサインすることで、本当に「息づかいの聴こえる」表現力を手にすること
ができます。
■高品質なエフェクト群
リバーブ、フランジャー、ディレイ、ディストーションをはじめとする豊富なエフェ
クトが用意されています。これらのエフェクトは、各音色のパラメーターになってい
ますので、音作りの一部として積極的に活用することができます。
■VL1との互換性
すでにミュージックシーンで活躍中のVL1のデータと互換性があります。