Sybase IQ 12.7 User Manual

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 5 章    システム・リソースの管理
パフォーマンス&チューニング・ガイド
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Sybase IQ メモリ・オーバヘッド
オペレーティング・システムや他のアプリケーションで使用する物理メモリ量
を決定すると、
Sybase IQ がタスクの実行に必要とする残りのメモリ量を計算
できます。このオーバヘッドに影響を与える要因については、以降の各項で説
明します。
ロー・パーティションとファイル・システム
UNIX システムの場合、ロー・パーティションではなくファイル・システムを
使用するデータベースには、オペレーティング・システムによるファイル・
バッファリング処理のために残りのメモリの
 30% がさらに必要になります。
Windows では、OS_FILE_CACHE_BUFFERING = ‘OFF’ に設定し ( 新しいデー
タベースのデフォルト
)、ファイル・システム・キャッシュを無効にしてくだ
さい。詳細については、プラットフォームに対応した『
Sybase IQ インストー
ルおよび設定ガイド』を参照してください。
マルチユーザのデータベース・アクセス
マルチユーザがデータベースをクエリする場合、
Sybase IQ には「アクティブ」
ユーザ
 1 人あたり約 10MB のメモリが必要です。アクティブ・ユーザとは、同
時にデータベースにアクセスしたり、データベースに対して問い合わせを行っ
たりするユーザのことです。たとえば、
Sybase IQ に接続しているユーザが 30
人でも
 、アクティブにデータベースを同時に使用しているユーザは 10 人ほど
しかいないことがあります。
ロードのメモリ要件
Sybase IQ では、バッファ・キャッシュの他に、ロード操作、同期、削除を実
行するためのメモリも必要です。このメモリは、フラット・ファイルの
 I/O
バッファリングに使用されます。
Sybase IQ ではメモリを使用して、ディスク
から読み込んだデータをバッファリングします。この読み込みのサイズは、
BLOCK FACTOR に入力レコードのサイズを乗算した値になります。BLOCK
FACTOR は、LOAD TABLE コマンドのオプションです。デフォルト値の 10,000
を使用した場合、データの入力ローを
 200 バイトとすると、Sybase IQ が I/O
バッファリングに使用するサイズは合計
 2MB になります。ロードのメモリ要
件は、ローの数ではなく、カラムの数と幅によって決まります。
このメモリが必要になるのは、フラット・ファイルからロードする場合、
INSERT..LOCATION  または INSERT..SELECT を使用する場合だけです。
削除と更新に必要なメモリは比較的少量です。